西宮のえべっさん

(訪問:2016年1月10日)

えびす総本社を名乗る西宮神社。
厳密に言うと、ヒルコ神系の総本社になる。(島根県の美保神社がコトシロヌシノミコト系の総本社を名乗っている。)
イザナギノミコト・イザナミノミコト夫婦によって海に捨てられたヒルコが西宮の浜に流れ着いたという伝説がある。
イザナギノミコト・イザナミノミコト夫婦の第一子なのだが、西宮神社では日の神(アマテラスオオミカミ)、月の神(ツキヨミノミコト)の次に生まれた「神」として「戎三郎」の異名がある。

そもそも西宮神社は市内の北の山手のほうにある廣田神社の摂社だったが、えびす信仰が室町時代廣田神社の主祭神を上回ってしまって、今日に至っている。

今宮戎や京都のえべっさんに通いなれている人には笹飾りする子宝が境内に居並ぶ立派な屋台店(「吉兆店」)で買うことに、あらためて本家のスケールの大きさを感じるだろう。

拝殿入口でやぐらに上った神職にお祓いを受ける。

エビスに参ればダイコクに参るのはどこでも皆お約束のように考えるようで、境内には大国社があり、本殿を詣ったあと併せてこちらに詣られる人も多い。

お笹は巫女から求める。
小ぶりのプラスチック製だ。

「吉兆」は拝殿前のエビ色のれんの「吉兆店」で求める。
「吉兆をください」と言わないと見つからないかも知れない。
西宮に参詣される方で「吉兆」という小宝自体をご存じの方は少ないような気がする。

また西宮神社にはえびす神のもう一つのお姿の「荒ぶる魂」が別に「沖惠美酒(あらえびす)」として祀られており、「えびすさまの両まいり」をするようすすめられている。