第3回 芸妓・舞妓の異分野アート交流展をふりかえって

アンケートにお気に入りの一票やご感想をくださいました方々、
こちらをご覧になられておられるかどうかも知るよしもなく、非礼で申し訳ございませんが、励みになります。
期間中ご来場くださいました皆さまありがとうございました。

ここからはホンネ。

飾っていただいた拙作は、はじめて手がけたデジタルツールによるイラストで、正直なところツールが使いこなせておらず、まだ不勉強なところはある。

今回は出品された他のかたの作品にもPhotoshopなどで写真を加工されたものやら、それを”CG”を語っているがたくさんあった。
奇しくもというか、時代の趨勢ということやも知れぬ。

私は自分の絵が他のかたの作品にまさっているとは思わないし、そもそも絵は上手下手を論ずるものではないと思っているが、本業であるウェブ制作の仕事で、Photoshopなどを使うことは日常的で、これを使いこなして、デザインや成果物がクライアントのご要望に沿っているか、狂いなく精緻にできているかにこだわって、それで生活してきているので、今回の展示作品のそれらには、いかにもPhotoshopのエフェクトを使ってみただけかのような”素人くささ”が見て取れて、気になってしまうものがほとんどで、そもそも異文化アート交流という名のもとに、誰でも何でも出品できてしまう展覧会は、今年は私個人としては玉石混交な印象を強く感じてしまった。

ブレや不鮮明は手で描かれたものでは味があると受け取れても、デジタルツールを使った作品ではデジタルゆえにどうしても許容しがたい不快感になる。

今回の拙作について来場者のアンケートでは、アニメっぽくて好き、とか、おそらくは若い世代のかたの好意的なメッセージが寄せられたけれど、今後拙作のような作品は1、2年くらいのスピードでAIを使えば誰でも描いてしまえるレベルになる気もしていて、次回作の制作や出展は結構悩む。

それと、公募展や、個展や、誰とも作品の秀逸さを競わない自己満足なだけの「駄サイクル」から脱して、ブザマな結果でもよいのでコンクールに出してみたい気持ちもある。