“デザインおしえて君” @ WordBench神戸(2014/5/10)

5月10日のWordBench神戸で、3月に京都で行なった企画の「神戸版」が開催されました。

京都の回に参加された上村さんが、地元メンバーの賛同を得て実現したものです。

僕は直前になって参加表明をして、また頼んだわけでもなく代表回答者として前に出されたわけですが、京都でご一緒だった川井さんや他の方はスライドを用意され、前回より周到で完成度が高い感じでした。

午前に同じ場所でWordCamp Kansaiの打ち合わせがあり、関西のWordPress界隈では名の通った人たちが残り、意見も回答も参加してくださったので、全体としてグレードが上がり、豪華でしたね。
そのせいで、ただの発案者でたいした腕もない、なんちゃっての僕は京都よりさらに緊張しました。

会の印象としては、たとえば上村さん自身が京都で感じられたことなどからの反映もあるのでしょうが、所変われば品変わる、ずいぶん違ったものになった感じがしました。

具体的にいうと、京都ではそもそもデザインに詳しくないプログラマさんの疑問に答える意図で開催し、とくに司会進行でプログラマの瀬戸さんご自身が「なぜ等幅フォントじゃダメなのか」など、普段不可解に思われることを積極的に問いかけされたせいもあって、ほぼ目的どおりの内容になったのですが、

神戸はもっとプログラマさんが多くてその手合いの質問が多くなるのではと思っていたのですが、そもそもWordBench神戸の常連さんには女性を中心にディレクションにまで通じたフリーランスのデザイナーさんも同じくらい多く、会は意外やデザインやディレクションの目線で意見を交換しあう会になりました。

Twitterに流れてきた疑問にも答えていましたが、それぞれプログラマさんではないようでした。

なんといっても京都では象徴的な質問だった「1pxのこだわりって大事なの?」の議論が短時間で薄っぺらく終わった、その落差が衝撃的でした。

ほとんど触れられなかったので、1pxに関して、話すべきだったかなあと思ったのは、
Photoshop、Illustrator、Fireworksで1度描いたオブジェクトを拡大・縮小したり、
それこそWebでは1px以下は表現できないことを理解してないでオブジェクトを描くと縁がボケボケになることに、みんなちゃんと気づいてるかな?という話。

あと、Webデザインに関して言えば、
僕自身は、10年前のtableレイアウトのときは透過gifで1px単位でセル幅の距離調整とかしてたけど、
CSSレイアウトになって、FirefoxやSafariやChromeなど、ブラウザの種類が増えてからは、それぞれで見ても「違和感ない」ような見栄えになるように心がけてコーディングするようになっています。

でも、「違和感ない」といっても「適当」なのではなくて、ちゃんと決まったmarginやpadding、borderで作る。
適当な仕事をすると、どういうわけか、その適当さだけはWebは素人のクライアントやユーザーにももろに伝わる。
フォント選びもそうですが、そういうところを”当然に””普通に”ちゃんとやってのけるのが、対価としてお代を頂戴する、プロの仕事だと思います。

ただ、京都でも神戸でも、いわゆる「Webデザイナー」という人たちが、さらに向上のアイデアを求めて参加されていることへの配慮が、今回もこの内容でよかったのかなという思いが残りました。

「Webデザイナー」は「デザイナー」では括れない、コーディングも当然にするひとが「Webデザイナー」を名のるひとたち自身の認識だと思うので、たとえばCSSのテクニック的な話とか期待されてたんじゃないだろうか、と少し心残りがあります。