西宮、今宮の廣田神社、えびす神社

今宮戎神社の北に廣田神社があるのだが、えべっさんの北の方角に廣田神社があるのは西宮と同じ構図なのは興味深い。

今宮戎神社は祇園・八坂神社の蛭子社から八阪の氏子が今宮の地に分祀・勧請したことにはじまるとの説があり、これにちなんで、前年の大晦日に今宮戎の神職らが福娘たちとともに八坂さんに鯛を奉納し、翌1月8日、今宮戎の献茶祭に八坂さんから御神水が届けられることが続いているそうだ。

西宮、今宮の廣田神社、えびす神社の創建はそれぞれ不明であるが、平安時代にはえびす信仰があり、西宮えびすは廣田神社の摂社から発展した経緯があり、今宮は西宮にならい、先にあったか同時であったかはわからないが、廣田神社に八坂さんからえびす様が祀られたのではないだろうか。

それぞれもともと漁師浜で、西宮は酒樽を積む港になったこと、大阪も「天下の台所」として海運が盛んになり、豊漁・海上安全の神様が商売繁盛の神様に転じたことは想像に難くない。

創建に関しては西宮のほうが今宮よりは先のような気がするが、しかし現在のような賑やかな十日えびすについては、西宮神社はえびす総本社と称されているが、祭られているのはヒルコ神で、今宮の事代主命とは別の神様なので、そもそも上下関係はないし、京都えびすを含めて、比定できないとことだと思う。

まあ、ほぼ同時期というしかないだろう。