WordCamp Kansai 2015、shinchaya的ふりかえり。

WordCamp Kansai2015が終わって、1日たって、それぞれにSNS上で達成感や満足に酔いしれ、感謝や労いのエールの交換もされたことだろうから、ちょっと苦味のあるほうの話も、忘れないうちに書いておく。
半年準備に勤しんでこられた、僕にとってみんな大切なお友達でもある実行委員のみなさんに、たかだか当日のお手伝いの分際で、気を悪くされることを述べてしまうかもしれませんが、もちろん本当の事情を知らないこともあるでしょうから、そのへんはどうか斟酌してながめて下さい。
(どうか、お友達やフォローはずしたりしないでくださいねー!!)

昨年より人数の少ない実行委員の方々が昨年と同等かそれ以上のタスクをこなされたことには本当に頭がさがる思いである。
私用があって実行委員としてお手伝いできるタイミングがとれなかったことを申し訳なかったと思う。
(・・・そうは言うものの、最近色々加齢による衰えを感じ、間に合っていたかも疑問。)

でも、やっぱりみんな無理をされたのではないだろうか。
熱い思いで、こなせるタスク以上のことに挑まれた印象がある。
WordCampは昨年から2日開催になっているが、べつに義務ではなかったと思うし、動ける人数が見えた時点で欲ばらずに1日に全勢力を注いでいただく選択もあったのではないかと思う。
少ない人数で、土日のお休みを使いきって、月曜からそれぞれにお仕事に向かわれるのは、個人が経営主体な方は調整のきくかたもおられるやも知れないが、総じてみんなキツいはず。
ぶっちゃけ、明日は休みだと思うと、終わってからみんな飲んで、気兼ねなく夜遅くまで語らい、親交をあたためられたように思う。
じつはこの時間こそが何より重要だったりするから。

単に人員的な問題の他には、今回は当日スタッフとして参加し、翻訳のハンズオンの世話役と、
ホール内の受付をさせていただいて、そこで感じたことであるけれども、

今回のタイムスケジュールに関して、聴講モノはエンジニア、ディベロッパー向けがほとんどになっていて、デザイナーや初心者向けにはハンズオンが多めに設けられていたようだけれど、
ハンズオンの方は参加できる人数が当然に限られていて、当日参加券が割当らなかった主にデザイナーのひとたちには
「何のために来たのかわからない」という声も正直あった。
「ハンズオンを傍で見せていただくこともできないのか」という声もいただいた。

WordCampにおいては近年、開発・貢献にウエイトが置かれる傾向を感じるが、
普及もまたWordCampのテーマであることは変わらないし、現に、少なくとも日本では昨年までの実績からもデザイナーの参加のほうが多い。
また、僕もそういうことが多いが、業界の人でもパソコンを持参せずに身軽で来場する人も結構少なくない。

マンツーマンのハンズオンは参加者の満足度はものすごく高くなるが、如何せん「初心者OK」をうたうと、運営経験者にはわかるが、WordPressはインストールしたが、どこにインストールされたかわからない、はおろか、CSSも、HTMLの知識すら怪しいひとも全部受け入れることになって、予想外のことに手を奪わえれ、たいていスケジュールは遅々として進まない状況に陥るものだ。

運営目線でズルい考え方かも知れないが、聴講のセッションなら登壇者は1人でよいが、ハンズオンとなるとサポートに人も借り出される。
参加者の満足度は下がるが、聴講セッションや、実機を使うセッションでも世話役1人が前でモニターでやっているものを見せて、みんなが調子を合わせて進行していくスタイルが、たくさんのことは出来ないけれど、大人数が収容できて、スタッフの負担も少ないはずだ。

ところで、1回のWordCampに賭けて、参加者も実行委員も全員が究極の満足になることを求めてはいないだろうか。

幸いにも現在、WordCampと各地のWordBenchはほぼ同じメンバーで、同じ運営ポリシーのもとで活動しているのだから、
たとえばKansaiならなおのこと、WordCampでとりあげた内容の掘り下げや、たとえばCampで聴講した内容を、引き継いで実践ハンズオンを各地のBenchが行うという方法もありなんじゃないかと思う。

会場では、奈良に通ってくださっている人たちにも、次回の和同弁知に来たいと、声をかけてきて下さる参加者さんにも出会えたし、
それが「普及」のほうの一面も担うと思うし、WordCampとWordBenchのそれぞれのルールに何か反していることもないと思うのだが。